作品展のお知らせ

 
   「伝えたい日本の話 日本のこころ」展  ごあいさ
2011年、東北大震災後の未曾有の悲劇のなか、被災した日本人の立派な態度、礼節の深さに海外の方々が驚き、感銘を受けたとの声が多くよせられました。また、ふるくは明治時代、「日本人は欧米人、ほかの東洋の人々よりも礼儀正しく、忍耐強く、正直もので善良である」と海外から渡航した有識者たちも重ねて感想を残しています。なぜでしょうか。それはほんとうなのでしょうか。ほんとうであるとしたら、それはどのようにして培われたものなのでしょうか。 
 
わたくしが子供のころに親から与えられて読んでいた物語には、それを裏付けるようなエピソードが宝物のように散りばめられていました。幼くともそれがわか
り、心ふるえ、どうしてこのような気持ちになるのかと、そのころからずっと考え続けています。

ここでご紹介するのは、日本人のよい行い、立派な姿を描いた、いろいろな時代の実にさまざまな物語です。日本人の正義感、慈悲深さ、勇敢さ、正直さ、勤勉さなどを語る美しいお話には、わたくしに限らず、現在多くの方々が求める答えへの重要な手がかりが隠されているように思います。今ではあまり知られていないお話もたくさん含まれています。そうしたお話を読むことで、日本人の、いえ、それを求めるすべての人々のこころの奥に深く宿るもの、それはいかなるものであるかをみつめ直してみてはいかがでしょうか。誰ものこころのうちに眠る思い、「ひとに愛されたい、敬われたい、社会をよくするために役立つよい人間でありたい」、という万国共通の究極の願いに確かな栄養となるすばらしいお話ばかりです。 
混迷の現代、今こそ、人間や人生というものに対する信頼や希望を育てていくことが、何よりも大切なこと、尊いことであると信じ、この珠玉の物語集を日本特有の岩絵の具で描いた絵とともに心をこめてお届けいたします。      

中村麻美

中村麻美作品展 「伝えたい日本の話 日本のこころ」


-日本武道館発行 月刊『武道』表紙絵原画展-

会期:2012年9月7日(金)~9月23日(月)
会場:フォーシーズンズホテル椿山荘 ロビーアートギャラリー

◆オープニングご挨拶&ギャラリートーク 9/8(土)13:00~
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