「伝えたい日本のこころ」

光明皇后 千人のからだを洗う誓い


光明皇后 千人の体を洗う - Komyo kogo




光明皇后 千人の体を洗う誓い





「まみのえ日記」あらため、
「伝えたい日本のこころ」第一話は、
病に苦しむ貧しい人たちのために、
無料の病院を作った光明皇后の有名な伝説、
日本における福祉の原型のお話ですね。 
新型ウィルスの猛威、苦難に打ち克つために、
最前線の医療を始め、重い責任を担う様々な現場で、
人々がこころの中で燃やし続けているものに心を寄せて、
絵筆とともに敬意と感謝の祈りを捧げます。


聖武天皇のお后の光明皇后は信仰にあつく、大変なさけ深い方でした。730年(天平二年)、貧しい病人たちのために施薬院という病院を、孤児や身寄りのない老人たちのために悲田院という施設をつくり、自分から出かけていってお世話をなさいました。
ある日、皇后が仏さまに祈っていますと、不思議な声が聞こえました。「人々のために功徳風呂を造り、千人のからだを洗いなさい」その声をおつげと思った皇后は大きな蒸し風呂を造りました。身分の区別なく誰でも入れるこの風呂にたくさんの人々が集まりました。
おつきのものたちはとめましたが、皇后はききいれず、風呂場に入り、人々のからだを丁寧に洗われました。やがてその数が999人になり、最後に入ってきたのは、病気でからだじゅうが膿んでいる老人でした。皇后はやさしく手をかけ、背中を洗いはじめました。すると老人がいいました。「このからだの膿みを吸い取って下さる方があったら、必ず病気は治ると医者がいいます。皇后さまにおすがりしようとやってまいりました」さすがの皇后もこれには驚きました。しかし何事も仏のおぼしめしと心にきめ、「病気を治せるなら喜んでいたしましょう」とおっしゃると、うみを吸いとってやりました。すると、どうでしょう。老人の体はまばゆい金色の光に包まれた仏の姿に変わり、天に昇っていったということです。


普段の講演会やギャラリートークでは、「救われるのは、体を洗ってもらう側
ではない、
体を洗う側の人間が救われるということを教えてくれるお話なので
はないか
」とお話ししています。コロナウィルスの猛威を考えると、
さらにまたいろいろなことが想像され、ただただ今は絵筆とともに祈ること、
各々できることを精一杯一生懸命にと思います。




COMMENT ON FACEBOOK

Translate »